2018年7月、美ヶ原高原美術館内を特別にお借りできるイベントに企画・参加しました。
記事:2018年7月20-23日の美ヶ原高原美術館 星景撮影会撮影記
今年は複数回開催予定です。その1回目が5月に行われます。そこでスケジュールから撮影プランを考えます。
こんなことを書きます!
美ヶ原高原とは?
改めて美ヶ原高原を紹介します。長野県の長和町、松本市、上田市にまたがる標高2000mあたりにある高原地帯です。美しの塔のモニュメントが有名です。また美ヶ原高原美術館があり、日本一高いところの道の駅があることでも知られています。
美ヶ原高原美術館とは?
箱根彫刻の森美術館の運営会社、公益財団法人彫刻の森芸術文化財団が管理運営する野外美術館。フジサンケイグループであるため、フジテレビの情報番組、ニュース番組で出てくる[アモーレの鐘]はここにある。[サモトラケのニケ]のレプリカや面白い野外彫刻が多数あり楽しいところです。
美ヶ原高原美術館での星景撮影
こんな感じのものが撮れます。
星景写真を始めたばかりの頃の写真ばかりなので撮り直したいものばかりです。昨年は美術館にいた時間内は雲が多く、あまり良い撮影はできなかったのが残念でした。
総合スケジュール
こんな素晴らしい高原地帯に簡単に車で行けるのはなかなかないです。
■1日目
15:30 集合 美ヶ原高原山本小屋にチェックイン完了
15:45 会議室に集合 写真家先生を交えたトークタイム
17:00 美ヶ原高原美術館へ移動
17:00 美術館着 — 弁当食 原則自由行動、各自で明るいうちにロケハンしたり夕景を撮り始める (日没は19時04分)
23:30 美術館撤収
00:00 山本小屋帰着 — 自由行動
■1日目(雨天時)
16:45 ライブレタッチ 参加者が持ち寄ったRAWファイルを元に写真家先生に現像してもらう
17:45 会議室にて弁当食
18:30 ライブレタッチの続き、および現像に関する質疑応答
19:30 机上ロケハン講座 (テーマ:どうやって目的の撮影ができそうな場所を探すか)
■2日目
07:30 朝食
08:30 簡易トレッキングツアー — 八島湿原の撮影スポットをロケハン
12:00 美ヶ原高原美術館にて昼食
13:00 美術館の休憩所でプリントを元に講評会
14:45 山本小屋へ帰着
15:30 王が頭へロケハン
17:00 山本小屋へ帰着
18:00 夕食
19:15 美ヶ原高原美術館へ移動
19:30 美術館着
23:30 美術館撤収
00:00 山本小屋帰着 — 自由行動
■2日目(日中雨天時)
07:30 朝食
09:00 会議室へ集合 参加者の写真の講評会、フリーセッション
12:00 美ヶ原高原美術館にて昼食
13:00 美術館の休憩所でプリントを元に講評会
14:00 山本小屋へ帰着、自由行動
15:30 王が頭へロケハン
17:00 山本小屋へ帰着
18:00 夕食
■2日目(夜間雨天時)
18:00 夕食
20:00 会議室就業 フリートークでメンバー間の撮影スポットの情報交換
22:00 終了 解散
■3日目
07:30 朝食
09:00 講評会、質疑応答
11:30 全員で集まって記念撮影流れ解散、自由行動
撮影プラン
撮影に向けて事前にチェックした情報をもとに、どこをどんな風に撮るかプランします。何度も行っている場所なのでロケハンしなくて良いのは助かるところです。
月齢カレンダー情報(諏訪地方)
- 日没時間:18:53分
- 月齢:19.2
- 月出:23:34(115度)
- 正中:03:55(32度)
- 月没:09:56(247度 — 25日)
- 日出時間:04:35分
日没時間が19時くらいのため、20時過ぎからが美術館内で星が撮影できる時間帯
20時くらいまでは天文薄明のため、20時30分くらいの火星が目立つか
月は23時半まで昇ってこないので、その間星座を中心の撮影になる
さそり座と夏の天の川の中心が上がってくるのは21時頃、南東の空
同時刻の東の空には夏の大三角が形成される
同時刻の西の空にはかに座、しし座がいる
22時の西の空はかに座、しし座の高度が下がり、その上に春のダイヤモンドがある
春の大曲線が北にいるカシオペアまでつながる
22時45分くらいから月が昇る少し前のために星のきらめきが弱まる一方、23時34分に月が昇ってくるのでその切り替わりと、月が出た後にオブジェをしっかり写すチャンス
今回の狙いを決定
■1日目(5月24日):美ヶ原高原美術館の東半分を中心に狙う
・夕日から天文薄明は、西側の「ビーナスの城」の向こうに落ちていく夕日を絡めて狙う —α7Ⅲ + 28mm
・天文薄明時間帯から東側へ移動し、「マイ・スカイホール」+天頂付近の北斗七星、春の大曲線を狙う —OM-D E-M1 mk2 + 8mm魚眼か7-14mm
・「マイ・スカイホール」の近くの映り込みするオブジェを利用して北天の日周運動を狙う — OM-D E-M10 + 24mm
・20時半くらいに「ビーナスの城」方面を撮っているカメラを東側へ移動して、「山上のソロ」と南西の空に上がるうみへび座(15mmでぎりぎり)を狙う —α7Ⅲ + 15mm
・21時くらいに「マイ・スカイホール」から移動させたカメラで「垂直な空間」と南西の空のしし座を狙う —OM-D E-M1 mk2 +7-14mm
・21時半くらいに北天の日周運動を撮っていたカメラを移動させて、「暦」と南東に昇ってくる天の川を狙う — OM-D E-M10 + 24mm
・22時くらいに「垂直な空間」から移動させたカメラで「サモトラケのニケ」と天の川を絡めて連続撮影 —OM-D E-M1 mk2 +7-14mm
・22時15分くらいに「山上のソロ」からカメラを移動させて、「サモトラケのニケ」のタテヨコ構図とその近くのオブジェを絡めて単写で撮る —α7Ⅲ + 15-30mm
■2日目(5月25日):美ヶ原高原美術館の西半分を中心に狙う
・20時くらいに「局面における位相空間」の映り込み+南天の空を狙う — OM-D E-M10 + 24mm
・20時15分くらいより橋のたもとより北東の天頂付近や北斗七星を狙う —OM-D E-M1 mk2 +7-14mm
・20時半くらいに「ビーナスの城」と西に沈む火星+プロキオン+ふたご座の日周運動を狙う —α7Ⅲ + 50mm
・21時くらいに「局面における位相空間」から移動させたカメラで「Flying Object」と南天の空を狙う — OM-D E-M10 + 24mmか8mm魚眼
・21時半くらいに「ビーナスの城」からカメラを移動させて、「空相」と北天の空を狙う —α7Ⅲ + 28mm
・21時45分くらいに橋のたもとから移動させたカメラで「幻の宮殿」と北天の空を狙う —OM-D E-M1 mk2 +7-14mm
・22時くらいに「愛のモニュメント」と南天の天の川を狙う — OM-D E-M10 + 24mm
・22時半くらいに宇宙のイメージと重なるオブジェと絡めて撮影 —α7Ⅲ + 28mmか 15-30mm
・22時45分くらいに橋のたもとより南東の天の川を狙う —OM-D E-M1 mk2 +8mm魚眼
機材リスト
2夜連続美ヶ原高原美術館での星景撮影に備えて機材、および必要なものを考え、チェックリスト化します。このままプリントアウトしてチェックして備えます。
機材名 | 備考 | チェック |
オリンパス OM-D E-M1 Mark2 | 星景撮影から子供撮りまで | |
オリンパス OM-D E-M10 | 星景用サブ機 | |
ソニー α7Ⅲ | メインフルサイズミラーレス機 | |
予備バッテリー | ||
充電器 | ||
ソニー FE 24-105mm F4 G OSS | ソニー用標準ズームレンズ | |
ソニー FE 28mm F2 | ソニー用単焦点レンズ | |
シグマ 50mm F1.4 DG HSM | Art | 最高の切れ味 標準単焦点 | |
タムロン SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A041) | 星景写真での神レンズ | |
サムヤン 14mm F2.8 IF ED UMC Aspherical | MFのみですが超広角 | |
シグマ MC-11 | α7ⅢにEFレンズを装着可能に | |
M.ZUIKO DIGITAL ED 12mm F2.0 | 星景向き明るい広角単焦点 | |
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO | 最強オールラウンダー | |
M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO | 超広角はこれ 星景もGood | |
M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO | 初魚眼で楽しい | |
SDカード | これ意外と忘れがち 予備も | |
エアブロワー | 私はぷしゅぷしゅと呼ぶ | |
レンズペン | 手あかに有効 | |
ウエットクリーナー | 個包装のやつがよい | |
リモートケーブル | ボディごとに違うので要注意 | |
三脚 | アタッチメントも忘れずに | |
ミニ三脚 | ミラーレスを有効に | |
自由雲台 | ポラリエなどに | |
NDフィルター | スローシャッター用 | |
ソフトフィルター | 星景用 | |
モバイルバッテリー | 星景ならボディ台数分 | |
Micro USBケーブル | ポラリエと接続可能 | |
Type-C USBケーブル | 携帯と接続するために | |
携帯用充電器 | 自動車内で移動中充電します | |
パソコン | 現地でのレタッチ用 | |
OAタップ | コンセントが少ない宿泊地用 | |
ドローン | DIJ SPARK | |
ドローン用離着陸マット | あると着陸しやすい | |
赤道儀 | ポラリエです | |
ポーラーメーター | 北極星を見つけやすい | |
自由雲台 | 赤道儀用のもの | |
レンズヒーター | レンズ1個にモバイルバッテリーが1個必要 | |
レジャーシート | 機材とか起きやすい | |
LED | 夜間撮影には必須 | |
パンツ | 宿泊数分+α | |
ズボン・短パン | 予備もある方が良い | |
Tシャツ | 部屋着用、あるいは着替え | |
着替え用シャツ | 宿泊数分+αあると良い | |
靴下 | 星景では寒さ対策で二重履き | |
ホッカイロ | 星景での寒さ対策 | |
超極暖 上下 | 標高2000mは寒い | |
ダウンジャケット | 標高2000mは寒い | |
防寒用グローブ | 標高2000mは寒い | |
タオル | いろいろ使う | |
バスタオル | 山本小屋では必須 | |
髭剃り | ||
コンタクト | 予備は必須 | |
メガネ | 夜寝るとき+非常時用 |
いつもながら、あとは天候が良いことを願うのみです。
Canon EOS Kiss X6i (10mm, f/5.6, 1/500 sec, ISO100)