ニッシン製ストロボの購入を検討し始めてからセミナー受講、ストロボ購入、開封の儀までストロボ関連のことをここ最近書いてきました。
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これだけ記事を書いても、いまだにストロボ初心者の私には難しく感じるストロボ選択とは何だろうと考えてみました。
こんなことを書きます!
ガイドナンバーとは?
ストロボの光量を表す単位。大きければ大きいほど光量が強い。次の数式で計算します。
簡単に言えば
「ISO100のとき、1mの距離で、適正露出になる絞り値」
が、ガイドナンバーになります。
(例)i60Aの最大ガイドナンバーは「60」ですので 最大値の時は「ISO100・距離1mで 絞り値f/60」 となります
被写体までの距離が1m→10mになれば、「F/6」が適正値
ISO感度が100→400になれば、実効ガイドナンバーは2倍
キヤノン製スピードライトのガイドナンバーは?
試しにキヤノン製のスピードライトのガイドナンバーを調べてみました。
スピードライト600EX II-RT:
GN 60(照射角200mm設定時、ISO100・m)
スピードライト 470EX-AI:
GN 47(照射角105mm設定時、ISO100・m)
ニコン製スピードライトのガイドナンバーは?
もう一つ、ニコン製のスピードライト 2モデルのガイドナンバーを調べてみました。
スピードライトSB-5000:
GN 34.5(ISO 100・m)
(照射角35mm、FXフォーマット、スタンダード配光時)
スピードライトSB-700:
GN 28(ISO 100・m)/39(ISO 200・m)
(照射角35mm、FXフォーマット、スタンダード配光時、20℃)
ソニー製フラッシュのガイドナンバーは?
さらにソニー製のフラッシュ 2モデルのガイドナンバーを調べてみました。
フラッシュ HVL-F60RM:
GN 60(照射角200mm/配光タイプSTD設定時、ISO100・m)
フラッシュ HVL-F45RM:
GN 45(照射角105mm設定時、ISO100・m)
見つけた3つのヒント
さて3メーカーのストロボのスペックをWEBサイトから拾ってきましたが、お分かりでしょうか?
- 名前が スピードライト(キヤノン、ニコン)、フラッシュ(ソニー)、ストロボ(ニッシンジャパン)と名称が微妙に違う
- ガイドナンバーの前提条件となる照射角が違う
- 各メーカーの機種名とGNが一致するもの(キヤノン、ソニー)と、不一致のものがある(ニコン)
これらを理解してスペック比較をしないと攻略できないようです。私のようなストロボ初心者には敷居が高いです。呼び名もスピードライトはちょっと馴染まないですし、フラッシュは発光する動作のことを言うことが一般的かと思うので、ここではストロボというのがフラッシュ発光させるアクセサリ機材とします。
以下すべてストロボと書いたら、キヤノン/ニコン製の場合はスピードライト、ソニー製の場合はフラッシュと同義とさせていただきます。さて、さらにスペックを読み進めるともっと混乱することもわかってきました。
スペック表
実際にスペックを表にまとめてみました。(2018年12月現在の各社で販売しているストロボ比較)
モデル名 | GN-ISO100 | 照射角 (ワイドパネル使用時) |
バウンス | 調光方式 | 調光連動範囲 | 発光間隔 (充電時間) |
サイズ(mm) | 重量(本体のみ) |
600EX II-RT | 60(200mm) 54(105mm) 34(35mm) |
20~200 mm (14mm) |
上:120°、下:7° 左:90°、右:90° |
E-TTL II/E-TTL/TTL | 通常発光: 約0.5~30m |
通常発光:約0.1~5.5秒、クイック発光:約0.1~3.3秒 | 78.7x143.2x122.7 | 435g |
470EX-AI | 47(105mm) 29(35mm) |
24~105 mm (14mm) |
上:90°、 左:60°、右:90° |
E-TTL II/E-TTL/TTL | 通常発光: 約0.7~23.5m |
通常発光:約0.1~5.5秒、クイック発光:約0.1~3.9秒 | 74.6×130.4×105.1 | 385g |
430EX III-RT | 43(105mm) 28(35mm) |
24~105 mm (14mm) |
上:120°、 左:90°、右:90° |
E-TTL II/E-TTL/TTL | 通常発光: 約0.7~23.6m |
通常発光:約0.1~3.5秒、クイック発光:約0.1~2.5秒 | 70.5×113.8×98.2 | 295g |
SB-5000 | 34.5(35mm) 55(200mm) |
24~200mm (表記なし) |
上:90°、下:7° 左:90°、右:90° |
i-TTL調光モード | 0.6m~20m | 約2.6秒 | 73×137×103.5 | 420g |
SB-700 | 28(35mm) 38(120mm) |
24~120mm (表記なし) |
上:90°、下:7° 左:90°、右:90° |
i-TTL調光モード | 0.6m~20m | 約2.5秒 | 71×126×104.5 | 360g |
SB-500 | 24(35mm) | 24 | 上:90°、 左:90°、右:90° |
i-TTL調光モード | 0.6m~20m | 約4.0秒 | 67×114.5×70.8 | 226g |
HVL-F60RM | 60(200mm) | 20~200 mm (14mm) |
上:150°、下8° 左:90°、右:90° |
P-TTL/ADI調光 | 約30m | 0.1秒-2.5秒 | 78.1×139.5x 104.6 | 449g |
HVL-F45RM | 45(105mm) | 24mm-105mm (15mm) |
上:150°、下8° 左:90°、右:90° |
P-TTL/ADI調光 | 約30m | 約0.1秒-2.5秒 | 69.4x 113.7x 88.3 | 317g |
HVL-F32M | 32(105mm) | 24mm-105mm (15mm) |
上:90°、下8° 左:90°、右:90° |
P-TTL/ADI調光 | 約0.1-5.0秒 | 66 x 119 x 82 | 235g | |
FL-900R | 58(200mm) | 24mm-200mm(14mm) | 上:90°、下:7° 左:90°、右:90° |
約4.5秒 | 81.2×121.4x 125.2 | 382g | ||
FL-600R | 36(105mm) | 24mm-105mm(16mm) | 上:90°、下:7° 左:90°、右:90° |
約2.5秒 | 62 x 104 x 98 | 255g | ||
i60A | 60(200mm) 50(105mm) 32(35mm) |
24~200mm (16mm) |
上:90°、 左:90°、右:90° |
約0.1~5.5秒 | 98 x 73 x 112 | 300g | ||
i40 | 45(105mm) 27(35mm) |
24~105mm (16mm) |
上:90°、 左:90°、右:90° |
約0.1~4秒 | 85 x 61 x 85 | 203g |
以上が主要カメラメーカーおよびニッシンジャパンが2018年12月現在発売しているクリップオンストロボの主なスペック比較です。
まず単純に比較しづらいのがGNと照射角です。特にGNはニコンだけ35mmの画角をメインに記載していました。他は照射角のテレ端を基準とした画角のGNを書いています。
上のスペック比較表でニコンのテレ端のGNを記載しているのは、他の資料の中から見つけだして書いたからです。それでもSB-500の分は見つけ出せませんでした。
さすがだったのはキヤノンで、24mmや35mm、50mmといった画角のGN情報もWEBに掲載していました。
- ニコンは35mm照射角でGN表示
- そのほかのメーカーはテレ端(200mmや105mm)でGN表示
- ワイドパネルの照射角はストロボの種類によってまちまち
こんなことがどのストロボが良いかを考えるうえで比較検討を難しくしているのではないかとストロボ初心者は感じました。未だ、これが良いという絶対的な結論には至らないものの、複数マウントをそろえている場合は純正よりもサードパーティー製のストロボが良いかなと改めて思いました。
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