はじめてのホタル撮影 2018年6月1日 早いホタルの季節到来

はじめてのホタル撮影 2018年6月1日 早いホタルの季節到来

皆さんは子供の頃、ホタルを見たことがありますか?私はありません。。。物心ついたころからこの墨東地区(墨田・江東)をメインに葛飾区・墨田区・江東区で育ったからです。

こんなことを書きます!

ホタルの生態をほとんど知らないアマチュアカメラマンが初めてホタル撮影にチャレンジしたことを書きます。

ホタルを知らずに育った

はじめてホタルを見たのは2012年、シンガポール近くのビンタン島というところに旅行に行き、そこのオプショナルツアーでホタルを見に行ったのが最初でした。余談ですが、その時に一緒になったのが芸人のケンコバさんとバナナマン・日村さんでした。まぁ、オフだと思ったので声をかけませんでしたが。
日本で初めてホタルを見たのは3年前です。2015年7月18日にニコンのD750をお借りしての志賀高原撮影WSがあった時です。WS自体は1日で終了でしたが、そのまま志賀高原に一泊しておさらいを兼ねて撮影をしたのです。ちょうどホタルの生息地という看板を見つけたので見に行ったのがその時でした。カメラはもっていたのですが何も準備をしておらず、撮影するというよりは観光に行ったような感じでした。

ホタル撮影に必要なもの

ホタル撮影はおおよそ、星空の撮影に共通する部分が多いです。そのため機材も似たような感じになりました。

  • カメラ
  • できればF値が明るめのレンズ(星景と違って広角よりは標準~中望遠がよさそう。撮影場所にもよるが35mm~85mm程度)
  • 三脚
  • リモートケーブル(レリーズケーブル)
  • パーマセルテープ(レンズのピントリング固定用)
  • カメラの液晶を隠す覆い(防止やタオルなど)
  • LEDランプ(行き帰り用)
ホタルも虫なので虫よけをできるだけ使わず、露出部分をできるだけ覆うようにするのが良いです。使う場合はクリームタイプを最小限にするの良いようです。

ピント合わせ

星撮影と同じMFでピント合せしますが、対象は光るホタルというよりも、背景の葉っぱや木です。

「ピントが合っている状態 = カメラのモニターでライブビューにして拡大し、背景のコントラストがはっきりした状態」

そのためミラーレスカメラの機能でオリンパス機のようなライブブースト(画面の感度を増幅して液晶に写す)機能があるとより便利です。

星撮影でも遠くの街灯にピントを合わせたりするやり方を使ったりしますが、同じようなやり方が利用できます。例えばホタルがでないほうにカメラを向けて、ピントを合わせたい場所同じくらいの距離にスマホを暗めにかざしてピントを合わせておくというやり方です。その後、ホタルの方にアングルを直せば、同じ被写界深度にある葉っぱや木にピントが合います。

露出合わせ

星景撮影だとヒストグラムのピークが左1/3くらいのところに来るのを目安にとよく言いますが、ホタルでは1/5くらいのところが良いようです。カメラマン仲間でホタルをメインで追いかけている人から以前そのような話を聞いていましたが、この時に一緒に撮影した方も同じようなことを言っていました。

それ以外は星景撮影と同じようなやり方で良いです。

  1. F値は基本的には解放で設定
  2. ISO感度をとりあえず決める(まずISO3200にしたのはm3/4だったからです。フルサイズでしたらもう少し下げたかも)
  3. シャッタースピードもとりあえず決める (2-3秒くらいでまず様子を見る)
  4. 1枚撮影してからヒストグラムを見てみる
  5. ヒストグラムから、ISO感度やSSを変更して露出を変える
    ISO感度は光跡の太さに影響します   ISO感度:高 → 光跡:太
    F値は光跡の太さに影響します*    F値:小 → 光跡:太
    SSは露出、背景の明るさを変えます     SS:速 → 背景:暗い
  6. 露出を変えてもう一枚撮影して、ヒストグラムを再チェック。OKならこのまま撮影を続ける

*F値のコントロールに関して:星景の比較明合成をする場合もF値が明かる過ぎると星が写りすぎてうるさい画になりがちです。その際にF値を2.8や4、場合によっては5.6などに絞ることと同様ですね。*SS設定に関して:SSを長めにしすぎるとホタルの軌跡の中心部分が白とびするので、そのときはISO感度を下げて対応が必要です。連写の場合は軌跡が切れないように10秒以上にすると滑らかな軌跡が撮れやすいです。

構図合わせ

ピント合わせである程度行っている部分ですが、構図を追い込みます。

  1. ISO感度をできるだけ上げる
  2. 1枚撮影して構図を確認する(画質は粗いがどこまでの範囲が写っているかわかりやすい)
  3. 写っている範囲を参考にズームしたり、アングルを変える
  4. もう一枚撮影して、構図を再チェック。OKならISO感度を元の感度に戻して撮影を続ける
  5. 比較明合成するなら連写で撮影を続けます
構図の追い込みはどんな絵にしたいかということに直結します。あらかじめイメージしておく方が良いです。いったことがないところでも、ネットで他の人が撮影している画像や、ホタルがなくてもどんなところかGoogle Mapで確認したり、早く到着してロケハンするなどで大きく違います。

以上でホタルの撮影の基本はOKです。初めてだったのであまり構図は練られていませんが、OM-D E-M1 mk2のライブコンポジットを使って比較明合成で撮った画像です。

OLYMPUS E-M1MarkII (14mm, f/2.8, 5 sec, ISO1600)
OLYMPUS DIGITAL CAMERA

注意したいこと

カメラ側の設定

AF補助光:OFF  (キヤノン:AF補助光(LED)の投光:OFF  ニコン:内蔵AF補助光の照射設定:OFF  ソニー:AF補助光:切   オリンパス:AFイルミネータ:OFF)

これがマナー的に良いです。MFにしていれば赤い光は発光されませんが、誤ってAF状態でシャッタボタンを押すと赤い光が発光されます。他の撮影者の影響がでないように。

レンズリセット:OFF

電源を入れ直した時にピントがずれないように。オリンパス機での星の撮影でもこれも当たり前のように使っていますよね。

長秒時ノイズ低減:OFF

連写の際にこの設定があるとノイズリダクションがSSと同じ時間実行されるため連写で欠損期間が発生します。星空の比較明合成でも要注意の設定です。

撮影者側の注意点

暗いところでもカメラの操作ができるように慣れておく(慣れてない借り物は厳しい)

月齢を確認しておく(星空の撮影と同様、ホタルの光がみづらくならないように方角、月の出、月の入りも確認しておくとより良いです)

LEDの使用も最小限に (ホタルが光るということは、他の光に邪魔されたくないはずです。まずホタルのために。そして他の撮影者にも邪魔にならないよう。カメラのLEDも撮影中ふさぐ方が良いです)
子供の靴の軌跡がこのように出たりと面白い場合もありますが、あくまでも少なめにです。

OLYMPUS IMAGING CORP. E-M10 (12mm, f/2, 5 sec, ISO800)

撮影してみてわかったホタルの生態

今回撮影したのはゲンジボタルでした。日没直後に良く動き回りますが、夜が更けるにしたがって動き回りがすくなく一定の箇所にいることが多くなります。水辺の生き物ですから雨あがりの湿気の多い時の方が良く舞うようです。
動きのある画像を撮るなら日没前から待ち構える方が良く、ホタル自体を暗がりで捉えるなら遅い時間に狙うのが良いかもしれません。(中望遠がなかったのでやりませんでしたが)

はじめてのホタル撮影はいつまでやるのが良いのかわからず21時過ぎまでいましたが、20時過ぎには動きが落ちるので21時前に撤収するのが帰る時間の確保にも良いようです。
いろいろと初めてのことも多く備忘録代わり書き残しましたが、改めて星の撮影の基本も思い出せてよい機会になりました。

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