Lightroomでα7ⅢのRAW現像 Adobeのサポートと各カメラメーカーのRAWファイルの話をもう少し

Lightroomでα7ⅢのRAW現像 Adobeのサポートと各カメラメーカーのRAWファイルの話をもう少し

先日、RAW(ロウ)とJPEG(ジェイペグ)の違いについて書きました。そして両方のファイルをLightroomに取り込んで扱っていることも書きました。

記事:RAWファイルとはいったいどんなものか?そんなわかりやすいメリットをサンプルから説明します

記事:RAW + JPEGの2種類のファイルをどうやって取りこむ? 使い分けの意味とLightroomでの使い方

Lightroomではソニーα7ⅢのRAWファイルが2018年4月よりサポートされていました!

こんなことを書きます!

RAWファイルとはいったいどんなものか?そんなわかりやすいメリットをサンプルから説明します。

RAW画像ファイルとは?

改めてRAW (ロウ) 画像ファイルを説明します。撮像素子(いわゆるセンサー)からのデータをそのまま記録した画像ファイルのことです。センサーで感知した光をデジタルデータにして、そのまま生成された生 (RAW) データという意味からRAW画像ファイル(RAWファイル)と呼ばれたりします。ただし各カメラメーカーによって拡張子が違い、JPEGのように世界統一規格となってはいません。

パソコンでRAW画像ファイルを扱う際はRAW画像専用のアプリケーションやレタッチソフトウェアなどを使用します。

デジタルカメラで多く使用されているJPEG画像は、パソコンに取り込んだ後すぐに利用できるようにカメラ内のイメージエンジン(画像エンジン)でユーザーが行った設定に基づいて処理が行われています。(例:画像の圧縮の強度、WBの設定など)JPEGは保存の際にデータを圧縮し、劣化させる仕組みとなっているため編集と保存を繰り返すと画質が劣化します。

一方RAW画像ファイルは保存の際にデータは劣化しないので編集と保存を繰り返し行っても、画質が劣化しないということがメリットです。

RAW+JPG3
RAW+JPG

 

  1. JPEG画像ファイルは世界統一規格のためあらゆるパソコンやスマホで扱いやすく、表示や編集が可能。ただし、保存の際にデータを圧縮し劣化させる仕組みとなっているため、レタッチソフトウェアで編集と保存を繰り返すと画質が劣化する。
  2. RAW画像ファイルは各メーカーで拡張子が違い、パソコンやスマホでは専用のソフトが必要になる。ただし、保存の際にはデータは劣化しないため、レタッチしやすい。

メーカーごとのRAW画像ファイルの拡張子

現時点での主なものをピックアップしました。過去にはいろいろな変遷もあり、これからも多少の変遷はあり得ます。
代表的なのは発売されたばかりの EOS KISS Mです。これまでキヤノンは [.CR2] を使っていましたが、今回 [.CR3]を使ってきました。近い将来、フルサイズミラーレス機が出た時の布石でしょうか?

ソニー .ARW Image Data Converter
キヤノン .CR2 EOS KISS Mは.CR3 DPP4 (Digital Photo Professional ver4)
ニコン .NEF Cpature NX-D
オリンパス .ORF OV3 (Olympus View version3)
パナソニック .RW2 PHOTOfunsSTUDIO
富士フィルム .RAF FUJIFILM X RAW STUDIO
ペンタックス .PEF Digital Camera Utility 5 (version 5)

このようにRAWファイルと言っても各メーカーで仕様が異なるため、専用アプリを使う必要があります。
メーカー製アプリでは該当メーカーのものしかサポートされないので複数のメーカーのRAWファイルを扱うためにもサードパーティー製汎用ソフトを使うことが便利になります。RAWファイルを扱えるアプリとして有名なものには以下のようなものがあります。私は個人的にはLightroomとPhotoshopを主に使っています。

  • Adobe Lightroom
  • Adobe Photoshop
  • 市川ソフトラボラトリー SILKYPIX
  • DxO Labs DxO Optics Pro (日本語版は .Tooにて販売)

Lightroomでソニーα7ⅢのRAW画像ファイルが開けない!

ソニーα7ⅢのRAWファイルをLightroomで開こうとしたら開けませんでした。

Photoshopでは開けるのに・・・

Adobeのサイトで調べたらCamera RAWの対応機種にα7Ⅲがありました! 10.3以降でサポートです。しかしLightroomの情報を見るとCamera RAW 10.1が使われていたようです。

Adobe カメラ機種対応表(Camera Raw)

早速アップデートです。無事にCamera RAW10.3になりました。

無事にLightroomでソニーα7ⅢのRAW画像ファイルが開けました

無事にARWのファイルが読み込めました。

ここからわかるようにLightroomでも、PhotoshopでもRAW画像ファイルを開いて、編集するコアの部分は Adobe Camera RAW が実行しているということです。
同じメーカーのカメラで、同じ拡張子を使っていてもすぐに使えるようにならないところは、国際統一規格であるJPEGと大きな差ですが、Adobe社のサポートも早いのですぐに使えるのはありがたいことです。

同じメーカーで、同じ拡張子を使うRAW画像ファイルも、カメラの機種により微妙に異なっているもよう。発売直後ではメーカー製の現像ソフトではサポートされてもサードパーティー製ソフトではサポート開始されてないことがある。
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