先日、美ヶ原高原美術館での星景写真撮影会に参加したことを書きました。
その時にポータブル赤道儀(ポタ赤)を使って撮影していますので、その効果をお伝えしたいと思います。
こんなことを書きます!
120秒露光
早速ですが120秒露光の2枚の画像を比較します。
- 左:ポータブル赤道儀を使わないで固定で撮った画像
- 右:ポータブル赤道儀を使って星をトレースして撮った画像
一目瞭然ですね。左は星が流れており、下の風景は止まっています。右は星が点像で捉えられている一方、下の風景は流れています。
500ルール
どれくらいの露光時間なら星が流れているように見えないのか?一つの指標として500ルールというものがあります。
今回の撮影に使ったのは M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO でした。
- 焦点距離: 14mm
- 解放絞り値: F2.8
今回のサンプルでいえば、フォーサーズの場合はレンズ焦点距離の2倍が35mm換算の焦点距離ですから、焦点距離 14mm となります。500ルールでは 500 ÷ 14 ≒ 35.8秒 というシャッタースピードが限界ということになります。
14mm | 35.8秒 |
20mm | 25秒 |
24mm | 20.8秒 |
28mm | 17.8秒 |
35mm | 14.3秒 |
50mm | 10秒 |
このシャッタースピード(SS)を確保するために明るいレンズ(絞り値・F値が低いレンズ)が星景写真で好まれる理由の一つなのもISO感度をあまり落とさずにこのSSを稼げるためです。
また絞り値が低いレンズはより多くの星の光を捉えられる利点もあります。
ポータブル赤道儀を使わない120秒露光画像
E-M1MarkII (7mm, f/2.8, 120.33 sec, ISO320)
ポータブル赤道儀を使った120秒露光画像
E-M1MarkII (7mm, f/2.8, 120.33 sec, ISO320)
私が所有しているのはポラリエというビクセンさんのポタ赤です。これと併せて使うポーラーメーターというのがすぐれものなのです。それはまたいつか書きたいと思います。
SONY ILCE-7M3 (50mm, f/8, 1/40 sec, ISO3200)