みなさん、いかがお過ごしでしょうか?
本日は写真展の話を書きたいと思います。
私も2016年に初めてグループ展というものに参加させて頂き、2018年にもグループ展に参加しました。それらを振り返りつつ、他の方の参考になればと思います。
もちろん自分が経験した範囲でのことしか書けないので、異論・反論・多様な意見を認めます。
こんなことを書きます!
展示にあたりあった方が良いと思われるグッズもご紹介します。
コンセプト構築・テーマの決定
一番大事です。
これが決まらないと右往左往する時間が多くなります。逆にテーマまで決まると、それに向けた撮影ができるので展示に向けて注力できます。
個展なのか、グループ展なのかでも決める方向性が違います
- 個展:自分の撮影テーマをベースにしたタイトルをそのまま個展タイトルにして良いです。個人の一存で決められます。
グループ展:複数のメンバーが参加するので、一貫性をもたせるテーマが良いようです。リーダーが決める場合、合議で決める場合といろんなパターンがありえます
(例:2018年東京のさくら → 日本の春の花たち)
展示参加者の募集・決定
これは上記したコンセプトの構築・テーマの決定の前に行う場合もあり得ます。
すでに一定の撮影活動しているグループであればその中で展示を行いたいメンバーを集めてから展示を行うパターンもあります。
自分が最初に参加したのは展示経験が少ないメンバーが集まって展示をしようというもので、メンバー募集が先でした。
その後テーマ決めを経て撮影、プリント、展示と進みました。
展示場所の決定・展示方法の決定
グループ展の参加人数規模、そして予算によってロケーションが変わります。
公共の施設ですと低価格ですが抽選かつ展示の制約が多かったり使える機材がすくなかったりします。民間のギャラリーですと価格が高くなりますが、展示をメインにしているので制約が少ない場合が多いです。照明なども準備されているものが多いです。有名で人気の高いギャラリーですと2年待ちとかもあるようです。(銀座 F士ギャラリーなど)
公募ギャラリーはその審査に通る必要があるのでまずは地道に経験を積む方が良いと思います。
在廊
ギャラリーや公共の施設を借りる場合に一つの制約が[在廊]です。不在で良ければいいのですが、在廊することが義務付けられる場合はサラリーマンな私には利用できない場所となります。
会期
展示する時間と撤収する時間を含めて考えてください。月曜日から日曜日まで借り月曜日から開場を考えた場合、月曜日の午前中に展示をしなければなりません。慣れてないと1日がかりの作業なので、火曜日から会期開始とした方が良いです。撤収は外すのがメインなので展示よりは時間がかかりません。
また上記在廊とかぶる部分ですが、平日、どこまでの集客を考えるかによりいつスタートする方が効果的か、自分がいつ在廊できるかを考え必要があります。
ギャラリーの多くは1週間単位の貸し出しで、日割りするところが少ないのもあらかじめ考慮しておいてください。(もちろん1週間借りて、土日のみ開催でもOK)
価格
集客をしやすい都心、駅近く、広いスペースは高い ⇔ 安いところは駅から歩いたり、狭いスペースになる
照明
照明のしやすさで展示した後の印象もかなり違うことがわかりました。これはやって経験しないとわからない部分かもしれません。
額装方法
テーマやその会場にあった額装(あるいは額なし)などを決めておく方が後々楽かもしれません。
実際に見るのとWebとかで調べるのではかなり違います。ロケーションまでどんな道をたどるか、わかりやすいか、わかりにくいかで集客も違うでしょうし、来客に不便を感じさせないようできるだけの配慮することは重要だと思います。
展示写真の選定
個展の場合は第三者の意見を取り入れる方が、見る側のことを考えた展示ができるように思います。(←でもまだ未経験)
グループ展ではお互いが批評できるので進めやすいかもしれませんが、多くの人間が集まるスケジュール調整が難しいかもしれません。
2L以上で並べてみる方が進めやすいでしょうか。
プリント・裏打ち・額装
大まかに、自分でやるか、業者にお願いするかです。
また額をどこまでこだわるかでその額のお代(購入 or レンタル)も変わってきます。
見せるという意味ではきれいに仕上げるには業者に依頼するのが良いかもしれませんが、A3ノビくらいまでのサイズであれば自宅プリンターで印刷できる方も多いと思うので実際にご自身でやるのも良いと思います。
本格的に裏打ちや下駄をはかせる(裏側にくぎなどがひっかかる場所を付ける、展示作品を壁より前に出させて立体的に見せる工夫もの)場合は業者にお願いするようになります。実際に展示するサイズ、費用と自分のお財布との相談です。
展示
実際に展示をします。
展示の際の中心線を決めるところから始めました。隣ともシームレスに見てもらい、統一性を持たせるためです。
標準の高さは145cmと言われていますが、これは男性をある程度ベースにしていると思います。
女性がメインターゲットならもう少し下にしたりすることもあると思います。逆に見上げるような写真なら少し高めに展示ということもありうるかもしれません。
展示した後は照明の調整です。展示場所で使える照明数が違うので場所選定段階でもある程度検討される部分です。
展示に役立つグッズ
メジャー
ストッパー付きのものが良いです。3m-4mくらいの長さがあると良いです。
水準器
展示で水平を出すのは重要です。
レーザー水準器か水糸
水糸で十分ですが、水糸を引いて外すということになります。(私はこれでやりました)
展示経験のあるメンバーはオレンジ色のボディのレーザー水準器を立てていて目立ってました。また最近他の人の展示でBOSCH製のを見かけました。グループで所有しても良いかもしれませんね。
釘
くぎ打ち可能な場所の場合特に指定があるものではないのでなんでも良いと思いますが、私は下記のものも購入して複数の大きさに対応できるようにしました。
虫ピン
吊るしで展示する会場やくぎ打ちできる会場では不要かもしれませんが、虫ピンのみ許可されている会場では必要になります。
ピンニング器、ピンピッター
虫ピンを壁に打ち込むのに便利なアイテムで、小さなハンマー付です。大きなハンマーだと壁に干渉して打ち込めないことがあります。作っているところが少ないからか、値段が徐々に上がっているので下がっている時があったらチャンスです。
マスキングテープ
虫ピンやくぎを壁に打ち込む目印として貼ったり、メモ書きをして貼ったりできて便利です。
グローブ
プリントを展示するにあたり手あかがつかないようにグローブは合った方が良いです。
素手で気を使いながらプリントを持ったりして落とすリスクが減ります。最初は綿織のものを買ったのですが滑るので、最近は以下のものを買って使っています。(まだ展示設営には使っていませんが)
10双入りですと1双200円もしなかったのでグループ内で共同購入しても良いかもしれません。
工具箱
虫ピンやくぎ、マスキングテープや養生テープ、メジャー、ピンニング器といった小道具をしまうので買いました。なくても良いのですが、設営から撤去まで現地に工具があった方が良いのでまとめて入れて置けるものがある方が良いとは思います。なんでも良いと思いますが自分は以下のものを使っています。プラスチックなので軽くて助かります。
過去の展示経験
年月 | 展示会 | 開催概要 |
展示作品
|
展示設営に関して |
2015年
6月 |
デジタルカメラマガジン・フォトコンテスト・プリント部門 上位入賞作品 写真展 2014-2015 |
開催期間:2015年6月12日(金)~25日(木)※月曜休館 開館時間:火~金 12:00~20:00 土・日 10:00~18:00(木曜日は15:00まで)・前期:6月12(金)~18日(木) 本誌2014年4月号~8月号上位入賞作品・後期:6月19(金)~25日(木) 本誌2014年10月号~2015年2月号上位入賞作品会場:日本写真学院内「BRIGHT PHOTO SALON」 注:現在この場所はありません |
設営作業が一切なしだったため、特に設営経験はせず | |
2015年12月 | エプソンニューフォトフォーラム東京 2015 | ●東京会場 12月6(日) 10:00~17:00場所:渋谷ヒカリエ 9F ヒカリエホール ホールAGanrefレビュー企画 EPSON EP-10VAのレビューワーとして展示 |
設営作業が一切なしだったため、特に設営経験はせず | |
2016年 7月 |
GANREFメンバー8人による写真展「きらめき」 | 会期日時:7/2(土)13:00〜19:00 7/3(日)10:00〜17:00
会場:写真企画室 ホトリ 参加メンバー(順不同):A.Ono/legacy7010/kazuleo/t/あひる/製剤屋/なすナス/れんず |
|
|
2017年 11月 |
時 〜うつろい〜 グループ写真展 |
2016年7月、初のグループ写真展「GANREFメンバー8人による写真展『きらめき』を開催。新たなメンバーを加え、グループ名「Band of Photo Shooters」としてスタート。その記念すべき第1回写真展を歴史ある横浜市大倉山記念館にて開催。 テーマは「時〜うつろい〜」。
参加メンバー:大西 俊正/大野 彰久/川﨑 和義/小向 朋恵/沢目 和仁/根岸 直人/平久保 雄大/平久保 有希奈/福士 和男/村田文衛/渡辺 恵 日時:2017年11月23日(木)〜26(日)10:00〜19:00 |
1枚目は420mm x 180mmで設営に苦労
ハレパネに付けたため、落下には要注意な状況
|